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環境では、「自分の英文法」をひとつのシステムとして意識的に構築していく必要があります。その際に重要なのが、納得しながら英文法を構築するということと、使うことを自覚しながら英文法を構築するということのふ....

環境では、「自分の英文法」をひとつのシステムとして意識的に構築していく必要があります。その際に重要なのが、納得しながら英文法を構築するということと、使うことを自覚しながら英文法を構築するということのふたつです。つまり、「わかる」と「使える」を実感しながら自分の英文法を自分で構築するということです。しかし、「『使える』を実感しながら」とはどういうことでしょうか。「使える」という条件を満たすためには、「使い分ける」と「使いこなす」が鍵になります。「現在完了形と過去形の違いは何か」「aとtheの違いは何か」「不定詞と動名詞の違いは何か」などはすべて使い分けるために必要な問いです。関係代名詞について知っていてもそれを有効に使えない、現在単純形が何であるかは理解していてもそれが現実にどのように使われるかがわからない、といった問題は「使いこなす」に関するものといえます。ここで展開する英文法は、日本人学習者が英語を習得するための英文法です。それは、「わかる」と「使える」を意識した英文法です。前述したように、そうした英文法のことを本書では「表現英文法」と呼びます。すべてのやりとりは表現を通して行われます。そして、本来、文法力は状況に応じて適切な文(表現)を作り出す力と、差し出された表現から意味を構成する力の中核になるものです。別の言い方をすれば、言葉で表現することで事態を構成するというのが「話す・書く」ということであり、言葉から事態を構成することが「聞く・読む」ということです。本書では、基本的に、表現者の視点から英文法を構成していきます。しかし、その内容は、理解者の視点を採用しても妥当なものであるはずです。表現者の視点からみた場合、文法力とは、言いたいこと(表現意図)を英語で表現することができる力です。つまり、表現意図があって、表現の駒(文法項目)があり、意図に合った表現の駒の選択を行うことができる、ということです。例えば、未来を展望して何か語ろうとする場合、そのために可能な表現の駒は複数あります。その中から適切な表現選択を行うには、表現同士の意味の違いが理解されていることが必要です。表現同士の意味の違いを見分ける力、これが文法力です。表現意図表現の駒表現の選択??18「わかる」と「使える」を意識した「表現英文法」