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28●「a+名詞」の例in a day 1日で、in a word ひと言でいえば、for a day or two 1日か2日の間、six days a week 1週間に6日、three dollars a pound 1ポンドにつき3ドル、I haven’t seen her for a month. 彼女....

28●「a+名詞」の例in a day 1日で、in a word ひと言でいえば、for a day or two 1日か2日の間、six days a week 1週間に6日、three dollars a pound 1ポンドにつき3ドル、I haven’t seen her for a month. 彼女とは1カ月間会っていない。また「ひとつ」という意味から「同じ(もの)、ひとつの(もの)」という意味が展開し、Birds of a feather flock together.(同じ羽根を持つ仲間は集まる→類は友を呼ぶ)、We are of an age.(僕らは同い年だ)といった表現でも使うことができます。これらは慣用化された特殊な使い方ですが、こうした用法にaの本来の機能が暗示されています。以上のことから「同じ種類のものの中からひとつ」という考えがaにはあることがわかります。これは、本書でいう単一化ということです。単一化を行うためには同じ範疇にふたつ以上のものが含まれている必要があります。その中からひとつを取り出す、あるいは仕切り出すというのが「a+名詞」の感覚です。単一化を行うのは、典型的には対象が個体の場合です。「リンゴ」という範疇には無数のリンゴが個体として含まれます。そこでan appleといえば自動的には「リンゴと呼ばれる果物の中からどれでもひとつ(を取り出す)」という単一化が行われます。しかし、単一化の対象となるものは個体だけではありません。作品、単位、種類、出来事などが単一化の対象として含まれるからです。すなわち「同じ範疇にふたつ以上のもの」ということは、ふたつ以上のものが「個体、作品、単位、種類、出来事(行為)」などとして個別化できるということを意味します。そこで「『a+名詞』の使用原理(1)」をより正確に表現すれば以下になります。「a + 名詞」の使用原理(2)対象を「個体・作品・単位・種類・出来事(行為)」などのいずれかとしてひとつ取り出すことに関心があれば、「a+名詞」の名詞形を用いる。例えば Give me an apple.の場合のan appleは、明らかに個体としてのリンゴという意味です。しかし、Give me a coffee, please. のa coffeeはどう考えればいいでしょうか。a coffeeと表現しているということは、話し手はそれが何であれ、「ひとつを取り出す」ということに関心をもっているということです。個体としての単一化が a coffeeを使う動機づけだとすれば、そのひとつの可能性は「コーヒー豆ひと粒ください」という状況でしょう。しかし、その場合には a coffee beanというのが普通です。すると、a coffee は「個体」ではなく「単位」や「種類」が単一化の動機づけになっている表現と考えることができます。