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25歳のときに手にした『少年少女世界の名作文学』の世界にすっかり魅了された私は、「いつか、これらの世界を訪れたい」と夢見るようになりました。特に行きたかったのが、『秘密の花園』と『小公女』の舞台である....

25歳のときに手にした『少年少女世界の名作文学』の世界にすっかり魅了された私は、「いつか、これらの世界を訪れたい」と夢見るようになりました。特に行きたかったのが、『秘密の花園』と『小公女』の舞台であるイギリスです。念願が叶って21歳で初めてイギリスを訪れたときの感動は、今でも忘れられません。もうひとつ忘れられないのは、それらの本を初めてスラスラと英語で読めたときのことです。翻訳された名作文学は、山陰の田舎町に住む少女に世界への窓を開いてくれましたが、洋書の原書は実際の世界を広げてくれたのでした。活字中毒だった私は、アメリカに移住してからは洋書の活字中毒になり、さほど読書に興味がなかったアメリカ人の夫や義母を読書好きに変えました。娘や娘の友だちからも「次は何を読めばいい?」と相談されるようになり、それぞれの好みにあった本を探して推薦するようになりました。出版社の編集者や図書館員などからも「今、何を読んでいるの?」「この本についてどう思う?」などと訊ねられるようになり、感想や意見を語るようになったのが、『洋書ファンクラブ』という洋書の書評ブログを始めるきっかけでした。2008 年末に開設した『洋書ファンクラブ』は順調に訪問者数を増やし、見知らぬ方々からも「自分のレベルに合った洋書をどのようにして見つけたらよいですか?」「私の趣味に合うおすすめの本を教えてください」と相談されるようになりました。そして、2012 年に一時帰国した際、ブログやツイッターを通して知り合った方々と交流する機会を持ちましたが、洋書好き、海外文学好き、そして翻訳出版に携わる方々と話しているときにあらためて強く感じたのは、みんな「次に読むおもしろい本を探している」ということでした。けれども、「おもしろい」と感じるかどうかは、その人の趣向(好きなジャンル)や読解力(英語のレベルと本自体を読み慣れているかどうか)によって異なります。どうすれば多くの方の抱える疑問にお答えすることができるのか考えているときに思いついたのが、この本の企画でした。本書は、英語の洋書を読んでいる人と、これから読もうと思う人が、「自分に合ったおもしろい本」を探すためのブックガイドです。どんな人でも必ず読みたはじめに