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217Moonwalking with EinsteinJoshua Foer・ペーパーバック：320 ページ・出版社：Penguin Books・出版年：2012（初版2011）・難易度：★★★☆☆・適正年齢：PG15（高校生以上）・キーワード：記憶力／ルポ『ごく平....

217Moonwalking with EinsteinJoshua Foer・ペーパーバック：320 ページ・出版社：Penguin Books・出版年：2012（初版2011）・難易度：★★★☆☆・適正年齢：PG15（高校生以上）・キーワード：記憶力／ルポ『ごく平凡な記憶力の私が1 年で全米記憶力チャンピオンになれた理由』ジョシュア・フォア（著）、梶浦真美（訳）、エクスナレッジジャーナリストである著者が、Memory Championships（記憶力選手権大会）への参加を通じて、「記憶」という興味深いテーマについて語るルポ。記憶力の大会で優勝するような人は生まれつき天才的な記憶力があるのだろうと思うが、彼らはクリエイティブな記憶術を使っているのだ。平凡な記憶力を自覚する著者は、取材で学んだ記憶術を駆使して不可能としか思えない全米記憶力選手権大会に臨み、驚くべき達成をする。そして、世界大会でトップレベルの風変わりな人物たちと出会い、記憶力がよいことと人生での成功は無関係であることも知る。記憶のテクニックも面白く、私も試してみたが、確かに効果がある。だが、それはほんの一部で、いわゆるハウツー本ではない。ドキュメンタリー番組を見ているような、奇妙にユーモラスな本だ。やや難しめかもしれないが、中級レベルでも挑戦できる平易な英語。JusticeMichael J. Sandel・ペーパーバック：308 ページ・出版社：Farrar, Straus and Giroux・出版年：2010（初版2009）・難易度：★★★☆☆・適正年齢：PG15（高校生以上）・キーワード：倫理学／哲学『これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学』マイケル・サンデル（著）、鬼澤忍（訳）、早川書房政治哲学を専門とするハーバード大学教授マイケル・サンデルが、ハーバード大学の学部生を対象に行う倫理学の入門講座“Justice”（正義）は、テレビやインターネットでも観ることができ、日本でもブームを巻き起こした。ハリケーンによる被害を理由とした便乗値上げ、勲章に値する戦場での負傷の程度、金融危機における救済対策など、現実に即した状況を仮定して「自分ならどうするか」を考えさせる。「正しいことをする」と口で言うのは簡単だが、視点をちょっと変えるだけでその「正しさ」が変わることが理解できる。「正義」について考える機会を得る意義がある本だ。やや難しいボキャブラリーはあるが、高校英語レベルでも理解できる。同著者のWhat Money Can’t Buy: The Moral Limits of Markets は市場主義の限界とよりよい人類の社会を考察する書。もっと読みたい人には……文芸ミステリＳＦ・ファンタジー・ホラーラブロマンス児童書ＹＡ ノンフィクションビジネス・実用サイエンス