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20大量のインプットが必須私たちが英語などの第二言語(外国語)を覚えるには、まずはインプットが不可欠です。しかもできるだけ豊富で、適切なレベルのインプットが必須です。これに異を唱える人はいません。しかし....

20大量のインプットが必須私たちが英語などの第二言語(外国語)を覚えるには、まずはインプットが不可欠です。しかもできるだけ豊富で、適切なレベルのインプットが必須です。これに異を唱える人はいません。しかし、インプットだけで十分かどうかは意見が分かれます。インプット学習だけでは正確な文法処理能力はつかないというのです。さらに、本書では、これらふたつの理論をつなぐプラクティスが絶対に必要だと主張しています。ポイント1の大量インプットを前提としつつ、アウトプットやプラクティスの意味を考えます。ポイント1インプット: これがなければはじまらないすべての根源第二言語(second language)、外国語(foreign language)、習得(獲得:acquisition)、学習(learning)、隣接領域(related fields)、第二言語習得研究史(history of L2 acquisition studies)、モニター(monitoring)、メタ認知(metacognition)ey word kままととめめ1 一般に、母国語の代わりに「母語」や「第一言語」、外国語の代わりに、「第二言語」と呼ぶことが多くなった。この理由として、「ひとつの国」=「ひとつの言語」は、単一言語国家のみにあてはまる図式で、実はそのような国はあまり多くないことがあげられる。2 「習得」「獲得」は英語のacquisition の、「学習」は英語のlearning の日本語訳で、両者の間には大きな中身の違いがあると考えられている。3 第二言語習得研究が脚光を浴びるようになった背景には、「言語学」、「英語学」、「日本語学」、「音声学」「音韻論」などの言語系や、「認知心理学」、「認知科学」、「神経科学」など人の頭脳系についての研究分野からの知見を、隣接科学領域として積極的に取り込もうとする姿勢が明確に意識されるようになったことがある。4 第二言語習得研究の歴史をひもとくと、それが出現する以前は、外国語教授法の理論的基盤をその時代の言語理論に求めて、その成果を応用してきた。しかし、Chomsky 自身が変形生成文法理論を外国語学習に応用することに懐疑的な発言をして以来、言語理論にその理論的基盤を求めるのではなく、第二言語習得研究それ自体が、みずから理論化を求めるようになった。5 Krashen が提案した、モニターモデル(monitor model)は、(1)習得-学習仮説、(2) 自然な順序仮説、(3) モニター仮説、(4) インプット仮説、(5) 情意フィルタ仮説といった5つの仮説から成っている。6 第二言語の学習においては、学習法だけを学ぶのではなく、なぜそのような方法をとるかという「メタ認知」を育成することが重要である。本書が第二言語としての英語の習得・学習における、読者のみなさんの「メタ認知」能力の育成に寄与することを望む。