多聴多読マガジンVol.49 2015年4月号 試読

多聴多読マガジンVol.49 2015年4月号 試読 page 6/48

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10 2015 APRIL文・古川昭夫(SEG 英語多読教室主催/ SSS 英語多読研究会理事長)今回はできるだけ辞書を使わず訳さずに読む「多読」を特集。まずは、多読についておさえておくべきことを確認しましょう。日本人は、....

10 2015 APRIL文・古川昭夫(SEG 英語多読教室主催/ SSS 英語多読研究会理事長)今回はできるだけ辞書を使わず訳さずに読む「多読」を特集。まずは、多読についておさえておくべきことを確認しましょう。日本人は、英語の「読み・書き」はできますが、「聞く・話す」は苦手だとよく言われます。しかし、これは残念ながら事実ではありません。実際には、日本人の多くは、「読み」が十分にできないので、「書く・聞く・話す」が苦手と言ったほうが正確かもしれません。「読む力」が向上すれば、連動して「聞く・書く・話す」能力も向上することは、近年の研究で明らかになってきています。それでは、どうしたら英語を読む力を伸ばせるのでしょうか? 読む力を伸ばすには、文法力も語彙力も必要ですが、読む力、文法力、語彙力のすべてを伸ばすもっともストレスが少ない方法が、英文を大量に読む多読(=できるだけ辞書を使わずに、訳さないで読む読み方)なのです。多読以外にも効果の高い英語学習法はたくさんありますが、その多くは学習者に非常に負荷がかかるものです。英語のプロを目指す方はともかく、普通の社会人や学生など、忙しい生活を送る方にとって、負荷がかかる学習法を長期間続けることは、実際上なかなか困難でしょう。それに対して英語多読は、「自分のわかる本を読む」、「自分の好きな本を読む」、「自分のペースで読む」という学習法なので、効果が出るのに期間がかかるものの、反面、長く続けることで着実に効果の出る学習法です。とはいえ、どのくらいの量の英語を読めば「読む力」が伸びるのでしょうか。受験英語界の大御所である伊藤和夫さん(元駿台予備学校英語科講師)はかつて、「(英語の初学者には)自分の実力で比較的容易に読みやすい本などない」「たくさんやっていればそのうちわかるようになる人は、その『たくさん』がどれだけ膨大な量になるのか考えたことがあるのだろうか」(『予備校の英語』研究社1997 年刊 p.11)といって多読学習法を批判しました。多読について研究が進んでいなかっ英語を「読む力」をつける、測る「読む」力を伸ばすには「多読」が一番「読む」力を伸ばせば、「聞く・書く・話す」力も伸びるどのくらいの量を読むと「読む力」が伸びるのか?Introduction