多聴多読マガジンVol.49 2015年4月号 試読

多聴多読マガジンVol.49 2015年4月号 試読 page 8/48

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概要:
12 2015 APRILやさしい本といっても、具体的にはどんな本を読むのがよいのでしょうか。英語初学者、あるいは、英語多読初心者でも読める本には、次の2 種類があります。Graded Readers 英語を外国語として学ぶ人を....

12 2015 APRILやさしい本といっても、具体的にはどんな本を読むのがよいのでしょうか。英語初学者、あるいは、英語多読初心者でも読める本には、次の2 種類があります。Graded Readers 英語を外国語として学ぶ人を対象とした段階別読みものLeveled Readers 英語を母語とする児童向けの段階別読みものGraded Readers( グレイディド・リーダーズ、以下GRと略記)は、英語学習者向けに、単語のレベルや、文法のレベルを段階別に制限した英語学習者用の読みもので、主なものにPenguin Readers、Oxford Bookworms、Macmillan Readers、Cambridge English Readers などがあります(右ページ参照)。多くは、イギリスの語学教育専門の出版社から出版されています。いずれも、一番やさしいレベルのYL は0.8 ~ 1.0 程度。書き下ろされた物語・ノンフィクションと、古典やベストセラーの本をやさしく・短く書きなおしたものがあります。Leveled Readers(レベルド・リーダーズ、以下LR と略記)は、英語圏の幼児~小学生を対象に、全体の長さ、字の大きさ、語彙のレベルが各国の子どもたちの読解力を上げるために作られた学習絵本・学習読本で、主なものにOxfordReading Tree(イギリス)、I Can Read Books(アメリカ)、Ready-to-Read シリーズ(アメリカ)などがあります。各国の子ども向けなので、やさしいものでも、英語学習者には見慣れぬ単語・表現が容赦なく出てきます。とはいえ、学習用の本なので、同じ単語・表現が何度も使われており、また、低いレベルのものは、挿絵が非常に多いので、ひとつひとつの単語の意味がわからなくても、全体の意味を読み取ることは難しくありません。語彙はGR に比べて難しいものの、各国の子どもたちが使うなまの表現が学べる利点があります。GR には、語彙・表現が日本人の英語学習者にとってやさしく、速い段階から8・9割という高い理解度で大人向きの本を読めるメリットがあります。一方LR には、GR に比べて低い理解度でしか読めないというデメリットがあるものの、本の絶対数が多く、ストーリーが多様(ただし、子ども向き)というメリットがあります。両者を併用するのが理想的ですが、学習者自身の好みによって、GR 中心、LR 中心でレベルを上げていっても問題ありません。英語を「読む力」をつける、測るどんな本を読むのか? GR とLRGR とLR を並行して読み、レベルを上げていく