多聴多読マガジン 2013年12月号 vol41試し読み

多聴多読マガジン 2013年12月号 vol41試し読み page 6/52

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6 2013 DECEMBER多聴多読の学習法「多読」の進め方 英語で読書を楽しめるようになるために、装いを新たにした下記の「新・多読三原則」を心に留めて試してみられることをおすすめします。  新・多読三原則① 英語....

6 2013 DECEMBER多聴多読の学習法「多読」の進め方 英語で読書を楽しめるようになるために、装いを新たにした下記の「新・多読三原則」を心に留めて試してみられることをおすすめします。  新・多読三原則① 英語は英語のまま理解する これまで、学校の授業では、毎回英文の和訳を通じて、英文を理解することが多かったかと思います。しかし、和訳をして理解する方法だと、読書速度に限りがあり、ちょっと複雑な英文になると、速度が極端に遅くなってしまいます。また、英文を和訳すると、脳にかかる負担が大きく、連続して何時間も英語の本を読むのが困難です。返り読みせずに、左から右に、上から下に、素直に読んでいく習慣をつけると、30万語程度の多読で英文を英語のまま理解できるようになります。 また、音声を聞きながら本を読む「聞き読み」をすると、日本語に訳す余裕なく英語が進んでいくので、「聞き読み」は英語を英語のまま理解するのを促進します。  新・多読三原則② 7~9割の理解度で読む わからない単語をすべて、辞書を引いて確かめる必要はありません。多読の際は、100%の理解にこだわらず、70%-95%の理解で十分と割りきりましょう。特に、小説は70%くらいの理解でも十分にその世界を楽しむことができます。Graded Readers (英語学習者用の段階別読み物、以下GRと略します)は、文法や語彙が、レベルごとに制限されているので、英語学習者が正しく理解しながら読むのに適切な素材です。GRの場合には、8割以上の理解度で読めるレベルのものを選んでください。一般の英書の場合、例え、児童書といえども、日本人英語学習者には馴染みのない語彙も出てくることが普通なので、理解度7割程度でも気にせず読み進めるのがよいでしょう。SSS英語多読研究会の古川昭夫理事長は、英語力の伸び ∝* (英語のインプット量)×(理解度)4という仮説を提唱しています。この仮説によれば、理解度 0.5 で読む38万4000語と理解度 0.7 で読む10万語は、ほぼ同じ程度の英語力の伸びを与えるものと考えられます。(100,000×0.74=24,010 384,000×0.54=24,000 とほぼ一致)ある程度以上の理解度で、量をたくさん読むのが英語力増加には有効なのです。  新・多読三原則③ つまらなければあとまわし わからなくて飛ばしている部分が多くなれば理解度は落ちていきます。あまり飛ばす部分が多い本は、今の自分のレベルに合っていないので、違う本を読むようにしましょう。また、おもしろくないと感じた本を読み続ける必要もありません。もっと自分の興味を引く本は必ずあるはずです。本誌の情報などを参考に、自分のレベルに合った本を読むように心がけましょう。「快読快聴ライブラリ」には、YL(読みやすさレベル)という指標を掲載していますが、このYLも本を選ぶときのひとつの参考になるはずです。*∝は「比例する」の意味。