ブックタイトル日常まるごとハンドブック 試読

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日常まるごとハンドブック 試読

2はじめに 英語を使って「いいたいこと」を言葉にしようと思っても、なかなかすぐには適切な表現が出てこないことを経験する人は多いと思います。また、いざ外国人を相手に英語で会話をしようとしても、「あー」や「うー」と格闘の連続だったという人も少なくないでしょう。そして何とか自分の思いを英語にしても、うまく通じなかったり、何とかわかってはもらえても、「自分ながら無理やりこじつけたな」とか「日本語をそのまま英語にした日本語英語だな」などと、後になって苦笑いしたり反省したりすることも、英語学習者であれば誰しも一度や二度は経験しているはずです。 著者たちは、長年、大学や企業において英語教育に携わる中で、そのような学習者に数多く向き合いながら、効果的な英語学習(教育)の方法を模索してきました。そして、今、確信していることがあります。それは、meaningful で、authenticで、そしてpersonal な教材と活動が英語学習の鍵であるということです。まず、meaningful であるとは、「意味がある、理解できる」、そして「おもしろい、価値がある」ということです。authentic であるということは、不自然で人工的ではなく「自然で本物である」ということです。本物であっても理解できないような内容だと良質のインプット(学ぶ材料)にはなりません。そして、何より大事なことは、personalな英語を学ぶということです。このpersonal であるということは、他人事ではなく、「英語学習を自分事として捉えることができる」ということに他なりません。英語学習をpersonal なこととして受け止めなければ、なかなか英語力を身につけることは難しい、というのが筆者らの率直な感想です。 私たちは、こうした考え方をMAP(マップ)――meaningful、authentic、personal の3 条件の頭文字をとった略語――と呼びます。本書は、「このMAP 条件を満たす教材は何か」を著者ふたりで議論する中で生まれました。一言でいえば、本書は、「日常の生活」に注目するものです。日常の生活には、一人ひとりの実感を伴うリアリティーがあります。日常に注目することは、当然のことながらmeaningfulで、authentic で、そしてpersonal な学習の環境を作ることにつながっていきます。別の言い方をすれば、「英語の日常化」と「日常の英語化」を通して、「自分の英語(myEnglish)を構築すること」、これが本書の基本的な考え方です。英語の学びを日常生活の中に取り入れるというのが英語の日常化です。そして、自分にとっての日常を英語にしていく過程が日常の英語化です。