ブックタイトル日常まるごとハンドブック 試読

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概要

日常まるごとハンドブック 試読

3 私たちは、このMAP という表現に、先に述べた3 条件の略語としての意味合いと、“map”(地図)という普通名詞の意味合いを込めています。略語としてのMAP は英語を学ぶ条件を示しています。普通名詞としてのmap は「いいたいこと」を「地形」として捉え、その地形に「いえること」の地図を描いていくという意図を示しています。日常の生活場面はMAP を満たすものであり、表現したい地形となります。 英語学習とは、日常を英語化していく過程、つまり、日常の生活場面に「英語でいえること」の地図を描いていくことだといえるでしょう。 以上が本書を書くにあたって、著者が拠りどころにしている「理論」です。もちろん、英語の実践力は使うことによってしか身につきません。間違いやミスを何度も重ねて、つまり試行錯誤を通して、私たちはようやくその外国語を自分のものにしていくことができるのであり、このような試行錯誤は外国語学習においては必要不可欠なものだといえます。しかし、現実問題として「いいたいこと」と「いえること」のギャップがあまりに大きい学習者からすると、そもそも場数を踏むどころか実際に英語を使うという一歩を踏み出すことに、躊躇を感じるのではないでしょうか。 そこで、私たちは、漠然とした真っ白な地図の上を闇雲に移動するのではなく、スクリプトが示された地図(map)の上を動くことで、それが英語を使う際の「ナビ」になり、実際に使ってみようという気持ちが高まるだろうと考えました。 本書は、こうした考え方を反映させつつ、英語学習や実践の場で本当に役立つ「日常を語る英語ハンドブック」を作りたい、という著者らの思いを実現させたものです。本書をご覧になってすぐおわかりいただけると思いますが、このハンドブックの基本概念となるものには「場面」だけではなく「話題」も含まれています。場面は一人ひとりが生きる上での立脚点です。そして、話題も大切な切り口だからです。 もちろん、日常のすべてを網羅することなど到底できません。また、言葉は生き 物ですから、今後とも必要に応じてのバージョンアップを行っていく必要はあるで しょう。しかし、その基礎となる最初のVersion 1.0 を昨年刊行することができました。その後、政治、経済などの用語の充実化を求める声やビジネスシーンで具体的なやりとりの例がほしいという声が寄せられました。 この増補改訂版では、そうした読者の方々の声を反映させるとともに、細かい見直しを行いました。今後もさらに進化させていきたいと考えております。2017 年6 月著者