シャドーイング・音読でマスターする中国語会話-初級編-試し読み出力

シャドーイング・音読でマスターする中国語会話-初級編-試し読み出力 page 3/26

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概要:
はじめに 中国語教育は、外国語教育の先駆者である英語教育メソッドを追いかけながら発展してきています。数年前までは「シャドーイング」がブームでしたが、近年「音読」メソッドの効用が謳われるようになりました....

はじめに 中国語教育は、外国語教育の先駆者である英語教育メソッドを追いかけながら発展してきています。数年前までは「シャドーイング」がブームでしたが、近年「音読」メソッドの効用が謳われるようになりました。通訳教育を得意とする私にとって「シャドーイング」はお手の物でしたが、これをさらに「音読」と結び付けていくことで英語教育のメソッドを踏襲しつつ、中国語教育メソッドの多様化への一翼を担っていけたらと考えました。 けれども、実際に取り掛かってみるとなかなか英語教育のようなわけにはいきません。というのも、中学校やその前から取り組んでいる英語は大学入学時ですでに6 年、大学卒業時には10 年の基礎力を持っているのに対し、ほとんどが大学から学習をスタートする中国語は、専攻でない限りなかなか初中級レベルから脱皮できないからです。 学習メソッド的には「音読」や「シャドーイング」は大変効果があるのはわかっていても、「音読」に向くモノローグの文章は語彙力・表現力が充実している上級者向きであるためです。さて、どうしたものか…。 私自身も大学入学時から中国語学習を開始しましたが、留学や仕事など実際の現場で使われている「生」の中国語は、テキストで習ったものと微妙に異なっていたり、まったく習ったことのない表現だったりしたことに、まず驚きを隠せませんでした。その後テキストを編纂した経験から、テキストは「先に文法ありき」で、その文法を教えるのに便利な表現で構成するから致し方なくそうなってしまうことを実感しました。ならば、このメソッド本では、よく使う文章だけで構成し、覚えて損はない表現を網羅していけばまったく無駄なく効率的に学習できるのではないかと思い至りました。中国語の日常会話は決して長い文章ばかりではありませんし、たいていのやりとりはオウム返しで成り立っています。そうだ!ダイアローグでやってみよう。 ダイアローグで学習を続けていくためには、ストーリー性もないと飽きてしまいます。そこで、よくありがちなストーリーながら、各所に笑いやウィットも忘れないよう工夫してみることにしました。ダイアローグでは「シャドーイング」や「音読」はモノローグのものに比べ若干やりにくいと感じられることもあるかもしれません。しかし、ヒーローまたはヒロインになって、あるいは声優さんになった気分で、セリフを「シャドーイング」や「音読」して、役に立つ会話フレーズをものにしてみてください。きっと活き活きと使える中国語力が身につくことと思います。古川 典代